不便を我慢する人、しない人

id:essa:20080131 より:

ところが、世の中には「自分の経験の枠組みは不変のもので自分には手が届かないものだ」という信念の人もいて、「変えられる」派と「変えられない」派は、時に深刻な対立を引き起こす。

「変えられない」と考える人は、言語の仕様に理解できない所や納得できない所があったら「悪いのは環境ではなくて自分である。変えるべきなのは環境でなくて自分である」と考え、環境の是非を考える前にそこに適応しようとする。

なるほどねー。こういう人(あきらめちゃう人・我慢する人)がいることに気づいてたけど、それが対立の原因になるとまでは考えていなかった。


我慢しちゃう人の例で、一番印象にあるのは、マウスを逆に持っていた人の話。まだ、PCが一般に普及する前の1990年頃の出来事。当時おそらくマウスの存在を知っていた人は日本人の1パーセント以下だったでしょう。
とある企業でシステム部門の人が支店の実務現場に行くと、ある事務職の人がマウスを逆に持って操作している。おそらくは、「マウス=ねずみ」という連想で、「ケーブル=しっぽ」の無い方が頭だと思って、そっちを上(自分から遠い方)にしたんでしょう。やってみれば(やってみなくても)わかるが、大変使いにくい。ボタンがクリックしにくいとか言う以前に、マウスカーソルを右に動かしたければ左に、上に動かしたければ手前に動かさないといけない。
で、そのシステム部門の人は、逆であることを教えてあげた後で、当然聞いたわけだ。

シ:こんな持ち方で使いにくくなかったですか?
事:使いにくかったけど、コンピュータというのは使いにくいもんだから、こういうもんだと思っていた

今なら笑い話だけど、WindowsやOfficeを初期設定のままで使っている人、辞書登録もしないでIMEを使っている人は笑えない。自分では気づいてないかもしれないけど、あなたたちは「我慢」している*1


ただ、RubyPHPの話に適用は出来るのかなあ・・・まあでも因果関係は無くても、相関関係はありそうかも。PHPの言語仕様がそういう考え方をencourageするとは思えないので、相関があるとすると何か原因があるんだろうなあ。

*1:様々な場所のPCを使うので環境を統一するという理由で、あえて初期設定のままにしている人はそれでいいけど