「ココニイルコト」
何ヶ月か前にテレビの深夜枠で見た映画だが、山南さん追悼ということで感想を書いておく。
「ココニイルコト」2001年作品。タイトルはスガシカオの曲から、ストーリーは最相葉月の短いエッセイから取ったということだ。主演の真中瞳はこの作品で日本アカデミー賞他数々の新人賞を受賞。最近ではNHKの23時ドラマ「恋せよ乙女」「もっと恋せよ乙女」もおもしろかった。堺雅人は助演男優賞は取れてない。
話は、上司との不倫が元で東京から大阪の営業部に飛ばされた広告代理店のコピーライター(真中)。手切れ金をホテル代にして使いきったら会社をやめて東京に帰るつもりだった。同じ日に転職してきた不思議な感覚の営業マン(堺)と知り合う。
詳しい話は 公式ページ で見てもらうとして、いつも気になっていた堺のニヤニヤがこの映画では役柄とマッチして全然気にならない。硬い真中とやりあう柔らかい役柄。口癖は「ま、ええんとちゃいますか」。真中も堺とのふれあいで次第に自分の居場所を見つけていく。
キーワードは「星」。プラネタリウム、真中の子供の頃の想い出、堺のアパートのベッドから昼間見える星。
あと、エンディングタイトルでキャストの最後にクレジットされているのは笑福亭鶴瓶。わずか2シーンの出演だが、堺の雰囲気と一体となっていい味を出している。2シーン目はエンディングタイトルの後なので見逃さないように。いびきだけでセリフすらない出演だが印象に残ることは絶対である。
新選組!に堺が出ていなかったら、見なかったかもしれない映画。何か得した気分だ。
まぁ、公式ページのプロダクションノートくらいは見たほうがええんとちゃいますか。