「世界の中心で、愛をさけぶ」が終わりましたが

書籍でも映画でもなく、テレビドラマの話。堤D作品。有名な話だと思うのでストーリには触れません。
最初は、「本が売れて、映画も話題になって、三番煎じで視聴率取ろうとして」と思ってたけど、終わってみると今クールベストドラマかな。話としては無理なとこもあるんだけど、丁寧なシナリオ・演出とキャストとかの魅力でしょうか。綾瀬はるかもダイエットとか髪そりとか今時テレビドラマでよくここまでという感じ。友和さん貫禄あったなあ「まだ生きてたのか。人に会ったら挨拶しなさい」。高橋克実さんも「トリビアの泉」の変なおじさんではない。友人達も名の知れた人出てないけど、智世ちゃんかわいいし、介ちゃんも今後伸びそう。過去サク山田君も「どうしていいかわからない」様子がよく出てた。

特にアキの両親(友和、手塚理美)が印象的。同じく娘を持つ親として、もしあんなことになったら、ああいう風に娘や彼氏に接する事が出来るだろうかとつい考えてしまう。

最初は時間延ばしかと思っていた現代のサクたちも最後三話で収束した感じで、あって本当に良かった。現代アキ(桜井幸子)の事故も普通だとわざとらしいと思うところだけど、現代サクが過去に自然にけりをつけられた。現代アキは原作・映画に無い役ということらしいんで原作・映画にはビンが割れるシーンも無いんでしょうね。現代サク緒方直人がトラック走ってるところだけちょっと気持ち悪かったけど。矢田部先生の体の大きさも気になる。松下由樹、昔は小さかったのに。

ちょっと残念だったのは、せっかく時間あったんだからアボリジニのドリームタイムの説明があったら最終回のサクの夢の話がもっと活きたのにと思う。多くの人は知らないよね。あと雨もちょっと多用しすぎ。舞台は瀬戸内海なんで、雨が少ないと小学校で習います。それとも降水量少なくても夕立レベルは結構降るのかな?

原作も映画も見てないけど、ドラマ見ちゃうとこれを映画でやると話がわからないのではと思える。はしょれるエピソードって、介ちゃんの東京行きと鳥羽潤の所くらいだよね。きっとテレビのほうが出来が良いでしょう。空港で「助けてください」と大声で叫ぶのは変。現代アキとの出会いと、ガラス瓶が割れるのもキーだと思う。

きっと再放送がそのうちあると思うので(関東地方平日深夜?)未見の人は観て損はない。

それはそれとして、カニクリームコロッケが食べたくなった。最後の友和さんたちの弁当シーンが良かった。エンディングのサクとアキも。世間では「セカチュー」というと「純愛」ということになっているようだけど、少なくともこのドラマでは喪失と回復(再生)のほうがメインではないか。アキの両親もサクも。家族を突然失った人のニュースが多い昨今、それらの人に再生の日は来るのだろうか。

あと、骨髄バンクって1991年設立なのね。それより前だったと思うけど、顔も知らない大学の後輩が白血病になったという連絡が大学事務室から来て、血液検査に行った事ある。二次検査の連絡来なかったので不適合だったわけだけど、もし適合していたら迷っただろうと思う。臓器移植とは違うけど全身麻酔での骨髄液採取なんで輸血なんかとはレベルが違うはず。当時は独身だったけど、家族を持つと、見ず知らずの人への移植って正直勇気が無いです。彼の続報を知らないんだけど、大学の卒業生名簿のその学年のあたりって怖くて開くことが出来ません。

P.S.
智世ちゃん(本仮屋ユイカ)が、来年のNHK朝ドラのヒロイン抜擢とのこと。おめでとうございます。